女性が子供に関わる時間の方が、現在の社会ではいい意味でも悪い意味でもたくさんある中で、子育てにおける母親の母性的な部分を前提にしてしまうといくら正論を訴えても彼女が悪に見えてしまう機会がめちゃくちゃ多い。家庭における正論で言えば夫に対する彼女の言い分は正しいことが多く、そしてまた女性の正しさを鋭く感じてしまう人も多いのでは。
個人視点で言えばあのくらいの夫婦喧嘩はあるんじゃないの、ということとそれを世間や裁判のフィルターを通してみた時の視点の違いのギャップに戸惑う。法廷サスペンス的な物語の真実の先に驚愕があるのではなく、平凡な生活をおくる人間たちが、これだけの時間をかけた裁判で一体何を得て何を失うのかを見せつけられて愕然としてしまう。この逆らえない渦に、誰もが巻き込まれないとは言えない。家族ではなく他人であっても。そしてその時にうまく立ち振る舞える人なんてきっといない。
あと、夫の職場の人(だっけ)の証言を聞いてると主観って難しい思った…。自分は人に悩みや相談をするときにどれくらいフラットに話せるだろう…。
