こういう、アクションではない戦争スパイものの秀作がドンドン出てきてほしいところ。
青春時代を共に過ごした若者たちが、それぞれドイツとイギリスで外交の重要人物となり、連携してヒトラーの戦争を阻止するべく、チェンバレンに働きかけていく。
キャリアや命を賭け、SSの目を盗んでのスパイ行為には熱い矜持を感じるし、結果が分かってるのに、スリリングで終始ハラハラドキドキの面白さ。
派手さはないものの、まったく弛緩せずに引き込まれます。
根本的な価値観が違う相手とは対話での解決は不可能で戦争は避けられない、という趣旨の主人公のセリフには、領土への野心を持った近隣の全体主義国家と自国の貧弱な国防を思って戦慄。