しゃび

ありがとうのしゃびのレビュー・感想・評価

ありがとう(2022年製作の映画)
2.0
映画の感想が「演技がすごい」となるのは、あまりいいことじゃないと思ってる。

寅さんは「渥美清の演技がすごい」とは言われない。あくまで寅さんは寅さんだ。
ウディ・アレンはすごいかどうかではなく、常にウディ・アレンというキャラクターだ。

役所広司の演技をただ観ているような印象だった。役所広司すぎて他が霞んで見える。

街も、森も、日本家屋も、他の登場人物も役所広司という「主」を立たせるための「従」のように感じた。

「ある男が死ぬために彷徨う」というなんでもありの設定なら、男の周囲の「それぞれ」をもっと味わさせてほしい。

主従関係は常に入れ替わるし、曖昧なものなのだから。

永山瑛太ご本人主演の作品を観てみたいな。どのように変わるのだろう。


wowowの「アクターズ・ショート・フィルム2」という企画の中の一作。

5人の俳優が監督としてショートフィルムを撮る、というプロジェクトです。
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