ケイト・ブランシェットの超絶演技に度肝抜かれた。彼女の演技を見ているだけでこんなに引き込まれるなんて驚くだ。特に冒頭のインタビューや授業のシーン。主人公リディア・ターのカリスマや芸術へのストイックさに傲慢さと色々な性格を見る事が出来るシーンは長いが全く飽きる事なく楽しめた。
それが徐々に傲慢さが足を引っ張られてしまう様は、会社の上層部が裸の王様になってしまい、現場で何が起きているか全く把握出来ない様な状態を良く表現出来ていたと。
そして彼女が拘っていた時に人間メトロノームであったり、時をコントロールする身からゲーム音楽の指揮をする所まで堕ちてしまう訳だが、彼女はある意味純粋に芸術へストイックに取り組んでいく。それが既に時代遅れな手法となっていても。彼女のそういう逞しい所で結ばれるストーリーも嫌いでは無い。
兎に角、ケイト・ブランシェットのこの演技は劇場でポーズ出来ない環境で見るべし。
