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きさらぎ駅のSSDDのレビュー・感想・評価

きさらぎ駅(2022年製作の映画)
3.7
■概要
匿名掲示板2chに投稿されたリアルタイムに実況形式で始まり、はすみなる投稿者が"電車の様子がおかしい"と投稿し始め、"きさらぎ"という無人駅に到着した。存在しない駅であり、奇妙なことが起こるという深夜から翌日明朝にかけた投稿だった。
その投稿が話題となり、都市伝説として流行ったのだが、2004年から時を経て映画化されるに至り、本作では投稿をベースに作られている。

■私事
気づけば800レビューになりました。
だらりと長くなりがちなレビューが多いですが、今後もご贔屓いただければ幸いです。

■感想(ネタバレあり)
懐かしいFLASH動画のようなチープなホラー演出に、ステレオタイプなキャラクター達とセリフや展開とだいぶ不安なものの、一人称視点のゲームのような演出やら創意工夫されている。
映画尺にするために構成も工夫されており、先が読めない展開になっていた。
チープな演出が逆に当時のネット時代を思い出させるノスタルジーな作風で、自分としては意外に満足でした。











■感想(ネタバレあり)
・序盤の演出
いやそんな横柄な奴いないだろとか、ナイフ常備の雑魚チンピラやらとかなり不安があったものの、体験談としての一人称視点での映像はゲームのようで段々と楽しめるようになる。
ホラー演出も昔はこんなジャンプスケア動画ばっかりだったなぁも懐かしめる。

・2部構成
映画尺にするためとは思うがこの体験談を踏まえて再現させて異世界に送り込むという手法は面白かった。
まさか異世界に行くと、同じ時を繰り返しているという構成はやられた。

ただ、話を聞いただけで起こる出来事を見たかのように行動できる主人公が強すぎるし、記憶力と想像力が長けているレベルではない。

・矛盾
元の体験者は異世界囚われた女子高生を助けるために、取材に来た人間を送り込んでいるというシナリオはかなり良かった。

しかし戻ってきた人の話から光の扉には先に行かなければならないと判定するには少なくとも7年は経過がかかる。その上、主人公を送り込んでから7年後に草原にいかなければならないなど、少なくとも14年は経過するはずだから諸々おかしい。
元の体験者が7年経っていたというくだりは不要だった気がする。

・総評
新聞記事が部屋に貼られまくっていたという伏線と回収は良かったが、生還者が他にもいるのは間違いないはずなので他の生還者から伝わりもっと大量に"きさらぎ'駅には人が訪れていたはずではないかとか色々思うところはある。

だが低予算でこの当時のネットカルチャーを味わったことがある人間に、わざ刺さるように作られているとしたらかなりやり手。

爆発、血管、変な動きしながら追ってくる老人など笑えるくらいなんだが、当時はこんなもんだったなぁとノスタルジーな気持ちになれました。

我慢して最後まで鑑賞して良かったです。
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