Fan’s Voice独占最速オンライン試写会で拝見しました。
この映画見終わった時、私の頭に中で流れて来た曲。
ふざけてるみたいで書きたくないんですけど頭から離れないので書きますね。
♪なんでもないような事が幸せだったと思う〜♪
この歌が好きかどうかはさておき、本当にこの作品がそんな内容だったんですよ。
ヨウテイエを演じた男性がヤン・イクチュン的な無骨な雰囲気の男なんですよ、そこに嫁に来たクイイン。
クイインはちょっと身体に障害があるみたいなんで、2人とも家族からは厄介払い的に結婚させれたんですが、どちらもいい感じで良い夫婦になって行くんですね。
その“なんでもないような”何気ない農村の日常の風景に“幸せ”が見えるわけですよ。
特別な激しい愛憎じゃなくても、人って幸せ感じる時あるじゃないですか、まさに描かれているのはその何気ない日常なんですよね。
また、イニシェリン島に続きこちらもロバがねぇ、可愛いんですよ。
中国の農村の風景もなんだか昔の田舎の風景思い出しておじいちゃんおばあちゃんを思い出して郷愁を誘います。
暮らしは貧しくても、物は溢れてなくても、思いやる心があれば幸せなんだと思わせるんですね。
アフタートークでの今作の字幕翻訳者の磯尚太郎さんの解説によると
監督さんが実際にこの村のご出身だそうでこういった暮らしだったそうなんです。
ヨウテイエを演じたウー・レンリンさんは、実際農家の方で、監督さんのおじさんに当たる人だそう。
コロナ禍で白羽の矢がだったらしいのですが、当たり前だけど、まぁ納得の農家の演技がリアルで説得力あり。
クイイン演じたハイ・チンさん、こちらは女優さんだそうですが、普段のお写真とは全く違う見た目、身体が不自由な役も本当にそうなのかと思うくらいリアルでこれまた素晴らしい演技でした。
豊かさとは何か、幸せとは何か、愛とは何か、思い出させてくれました。
最後、時代の波が押し寄せて来て、夫婦がどうなったかは是非劇場でご確認下さい。
最近観ていた壮絶な号泣物の中国映画とはまた趣が違った作品です。
こちらも沁みました。おすすめです。
最後に歌の続きを歌っておきます。
♪なんでもない夜のこと
2度とは戻れない夜〜♪
こんな締めでなんなんですが、とても余韻が残る素晴らしい作品です。
是非多くの方に観て欲しい作品です。