夢生

午前4時にパリの夜は明けるの夢生のレビュー・感想・評価

3.7
80年代のアパルトマンからのパリのグレイッシュな色味の景色がなんだか懐かしい感じ。
パリの中で近代化していく部分と旧市街地の程よいミックス感があって
レトロモダンなインテリアも華美ではなく程よく品が良い。
そして午前4時の空気感...個人的に好き(たばこを吸うシーン多いよね)

40年前はパリでもシングルマザーが生きにくい時代だったのかな?
これからの生活やら将来の不安や焦燥感が母エリザベートの表情や仕草から滲みてていている。
子離れできない母と、親離れしたい子供達が、転がり込んできた家出少女タルラの
一匹狼的な生き方に感化され引っ掻き回されながらも、流れていく時間はゆっくりで静かに物語は進行していく。
そして少しずつ互いの自立に向けて動き出していく。

シャルロット・ゲンズブールって幸薄い系の役上手いよね。
物静かで仏頂ズラで身体も顔も薄っぺらくておしゃれでもセクシーでないけれど
持って生まれたDNAなのか?自分を魅せる事に長けている俳優さんだと思う。
離婚したばかりで乳癌で片方の乳房がなくてそれでも、胸元がはだけて肋骨が浮き出す素肌にドキリとしてしまった。
男性が彼女の虜になるのもちょっとわかる…(日本とはセクシーの基準がだいぶ違うよね)
夢生

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