ねーね

僕らの世界が交わるまでのねーねのレビュー・感想・評価

僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)
3.2
大好きなジェシー・アイゼンバーグ初監督作×A24ときたら、観にいくっきゃないでしょう。

フィルムっぽい質感や、引きのカメラで俯瞰的に登場人物を映し出す雰囲気にどこかノア・バームバック的なオーラを感じ、かなり好みだなと思っていたのもつかの間、ジギーとエヴリン親子のあまりにも自己愛の強い「ヤバさ」っぷりに2時間ドン引きし続けるはめに…
途中退場したくなるくらいには共感性羞恥がすごかった…「もうそれ以上やめてよぉおおおお」ってずっと思ってた。
序盤で父親が言っていた「ふたりともナルシシズムがすごすぎてムリ!」の一言に尽きる。
この親あってこの子あり、とはまさにこの母と息子のことだなとしみじみ。
みんな、人の話はちゃんと聞こうね…人の振り見て我が振り直せだよ!

まあそんなことは主題ではないと思うんだけど、お互い結局は他人を搾取することで自分の幸せを得ようとしてるわけよね。
だけど、それもうまくいかなくて、もっと身近なところに本当に見るべきものがあるってことに気づくんだよね。
くだらない母・しょうもない息子と思っていたけど、シェルターを営む母の功績と世界の広さに初めて気づくし、母は息子が実は長年一生懸命努力したすえに配信者としての成功を得ていることを知る。
まさに僕らの世界が交わる瞬間、で物語は終わる。これからふたりは少しでも歩み寄れるのかな。

結構最後の話のまとめかたが急だったから、少し気持ちが追い付かない部分もあったんだけど、初監督作ということで今後の作品には期待したいな。
それにしてもふたりともハマり役すぎ!!!
ジュリアン・ムーアみたいな人ガチでいるから怖いわ…
ねーね

ねーね