ニクガタナ

ザ・ホエールのニクガタナのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・ホエール(2022年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

存在の耐えられない重さ。
孤独で肥満で死にかけの男性国語講師
贖罪の5日間。
全編ほぼアパートの部屋とポーチのみ。予告も確認せずに観に行ったがこれはすごい!終盤泣けて泣けて今年一番泣いた。クララが立った!以上の感動。なつかしのブレンダン・フレイザーがアカデミー主演男優賞?と驚きだったが、圧倒的に今年の主演男優賞は彼だ。特殊メイクもうますぎる。ぶっとい手足にたるみが見事な腹。太っちまった感が上手く表現できててマジで醜悪。肥満の動きもリアルに感じる。毎日Lサイズのピザ2枚も食うなよ!お前もフライドチキンバケツで与えんなよ!自殺ほう助?「白鯨」の感想文がカギになるが、書き手が想像と違ってまんまとやられる。だって私書けませんよあんなしっかりした文章。人はそこまで我が子を愛することができるものなのか?また愛した人を失った悲しみを超えられないものなのか?青年宣教師も、アジア人看護師も、母に「あの子は邪悪」と評される娘も上手かった。最後は演者それぞれの熱演にやられ魂が震えた。冒頭からずっと不穏だった劇伴が最後だけ感動的なスコアに変わるのがズルいほどに上手い。
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