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ビリーバーズのNAOKIのレビュー・感想・評価

ビリーバーズ(2022年製作の映画)
3.9
北村優衣に恋しました(おれが)って話(笑)

原作が山本直樹で監督が城定秀夫…

もう間違いないでしょ?期待するなというほうが無理だし、それどころか期待を超えて来ました。

エロいです。(笑)

そしてこの「ビリーバーズ」は人間にとっての「エロ」とは?その本質に迫る傑作です!

この映画を観て連想したのがアメリカのキリスト教社会での話…
キリスト教では姦淫は罪で子供を作るため以外のSEXは(自家発電も含め)認められません。快楽を求めたり愛を確認するためだけのSEXは罪となるのです。
だから「正しい」アメリカ人は前戯をしないし子作り以外のSEXはしません。避妊も中絶も悪…その結果男も女も欲求不満になってしまい、挙げ句の果てに夫は風俗通い…妻は不倫に走るという…ばかなの?(笑)
教会の牧師が性欲に負けて信者に猥褻行為を行うなんて映画もよく見ます。

「抑圧」は人の性欲を余計に掻き立てる結果となってしまうという良い事例だと思います。

性に対して鷹揚で抑圧のない北欧の方が性を厳しく取り締まる国よりも性犯罪が少ないという統計結果もあります。

孤島で新興宗教団体の「共同生活プログラム」を送る男2人女1人…

おじさんとイケメンと若い女性…それぞれ議長、オペレーター、副議長と呼び合い、汚れた俗世から離れ安住の地への旅立ちを夢見て日々プログラムに勤しんでいます。

プログラムに昨夜見た夢を話すというのがあるのだがそれが淫夢だったりすると浄化?のため穴に半身埋められて1日を過ごさなければならない…楽しそうだ(笑)その淫夢を隠す事は更に罪深い行為となる。

そうなのだ…この映画には先に書いた「エロ」をかき立てる要素が揃っているのです。

抑圧と背徳と焦らし…

そして一番の要素は副議長を演じる北村優衣という女優…

最初に彼女がこの映画に登場するなり彼女の顔と全身から溢れ出す「エロ」に衝撃を受けました。

素肌にTシャツとあちこちに穴の空いたジーンズ…ジーンズから見える彼女の肌は映画が進むにつれその面積を大きくしていく。

これは北村優衣という女優がエロいよ…と言ってるのではなく彼女が性的に抑圧された副議長を見事に演じていて男を狂わすエロさを全身から溢れ出させていると言いたいわけです。

議長もオペレーターも必死に自分の欲望と葛藤しますが彼女の前には簡単にタガが外れて狂っていきます。

はっきり言ってきょうびのAVなんかよりずっとエロいと思いました。
…というより最近のAVや成人映画が失ってしまったものがこの映画にはあるのです。

その行為そのものよりそこに至る過程の方がよほどおれを興奮させます。

そして体当たりでそれを演じる北村優衣のなんと素晴らしいことか…

「エロ」と「愛」が同時に存在してる!
「エロ」と「愛」は同じものだと確信しました。

おれは一発でこの北村優衣という女優に恋してしまいました(笑)

2023年の1本目に相応しい傑作に出会えて感謝です。今年も良い一年になりそうです。

この映画を観て「けしからん」「ただのエロ映画やん」などと言ってる人は間違いなくおれよりエロいという事です(笑)
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