タキ

オリエント急行殺人事件のタキのレビュー・感想・評価

オリエント急行殺人事件(1974年製作の映画)
4.2
何作かオリエント急行殺人事件の映像化作品を見たけれど、この1974年版が自分の記憶の中でベースになっている。当時の豪華キャストらしく、007シリーズで有名なショーン・コネリー、ヒッチコックの「サイコ」で鮮烈な演技を見せたアンソニー・ホプキンス、「カサブランカ」でハンフリー・ボガートと共演したイングリット・バーグマンなど日本でも有名な俳優が出ている。何十年か前にその煌びやかさにウキウキして見ていたのだが、バーグマンの影も形もなく、オーラゼロの英語が不得意な頑迷固陋の中年女性がそうだったとあとで知った。ハリウッドのド真ん中であれほど活躍していた美人女優がこの化けっぷり。お見事すぎて言葉を失う(バーグマンは当初、ドラゴミロフ公爵夫人を打診されたが、スウェーデン人宣教師オルソンを特に希望したという)
今回久々に見て、劇伴が面白いなと思った。殺人事件の表題と裏腹にオリエント急行が出発する時の劇伴が軽快なワルツなのだ。ラストの乾杯シーンもこのテイストとうまく合っている。
NHKBSプレミアムにて。
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