ヒゲ人類

REBEL MOON ー パート1: 炎の子のヒゲ人類のレビュー・感想・評価

REBEL MOON ー パート1: 炎の子(2023年製作の映画)
2.2
何という規模感の無さ。
ダイジェストを観ているかのようなスカスカの中身。ダイジェストというもの自体を決して揶揄しているわけではなく、品質の高い映画だと特報映像やダイジェストでも不思議と目頭が熱くなることすらあるがこれは目頭が冷える一方。

冒頭の「やらざるを得ない」流れまではぎりぎり良かった。良かったというか納得はできた。それでもここは何故バニー(だっけ?あの女の子)を助けようと思ったのかの説得力が無いので微妙ではあるが。かつて同い年くらいの女の子を見殺しにしてしまった様な回想でもあれば感情が動くかは別として人物の行動動機の発端は創出できるのにそれが無い。
これが全編通して問題で、どの人物も「何故連れ立つ事に決めたのか」の動機発生の心理的変化がとにかく弱いかもしくはそもそも無い。タラクが本当にかろうじて…ってくらいか。
そもそもどの人物も性格がいまいちよく分からないので「こういう場合こういうことしそう、もしくはこういうことしてほしい」という視聴側の予測や期待といった余地があまり発生しない。そのため展開がどう転んでもわくわくもがっかりもできない。

やたら華のあるキャスティングだが人物の掘り下げがひどいので、映画自体の作りと一緒で見栄えばかりで実が薄い。
誰がどこで活躍していたのか記憶に残らん。ただ、一番のへたれが頑張ることで戦局が変わるのは良い。良いというか少ない期待部分だったのでそれすらも肩透かしだったらカスだった。黒いグリフォンもあれきり出てこないので残念ながらこの時点で駄作が確定してしまう。
ヒゲ人類

ヒゲ人類