ヒゲ人類

ブラック・レインのヒゲ人類のレビュー・感想・評価

ブラック・レイン(1989年製作の映画)
4.5
午前十時の映画祭に感謝!!!
まさかこの名作を大画面で観られる日が来るとは…

久々の鑑賞だったわけだが日本観がどえらい事になってはいるなあと失笑してしまう場面がちらほら。ブレットトレインやケイト、ジョン・ウィックはファンタジーなのでもはやネタとして観れば良いが今作はハード目に製作しているだけに改めて観るとリアルな日本の誤解が笑えますね。
「バイクにまたがってうるさい排気音を撒き散らす暴走族というものが存在する」という知識だけの子分の暴走族。英語を使いこなすヤクザの大親分。遺品で銃をあげちゃう。変な表彰式。決戦の舞台の屋敷はオーストラリアロケだし。それに最後の原盤の渡し方笑
なんとかならなかったものか。

ま、でもそんな事は良いんです。
リドリースコットはそういうお茶目な一面のある監督さんなので。エイリアンコヴェナントとかもとんでもないわけですし。

癌との闘いをおしつつ歯まで引っこ抜いた松田優作の怪演と昭和の日本男児を体現したかの様な凄まじい男前っぷりの高倉健。この二大カリスマはマイケル・ダグラスやアンディ・ガルシアに負けない存在感だったわけで大画面で堪能できて本当に恐悦至極。幸せ。
それに画面のルックもやっぱり邦画では出せない空気があって素晴らしい。ブレイドランナー的な混沌都市を目指していた様で、かなり制約が多くて難しかった様だけれどその意気込みはきちんと感じられる作り。やっぱりルックの作り込みは凄いな。

はちゃめちゃな所はあるけれど面白い映画だから良いんです。アマプラで見直そっと。
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