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REBEL MOON ー パート1: 炎の子のmaroのレビュー・感想・評価

REBEL MOON ー パート1: 炎の子(2023年製作の映画)
4.0
2023年日本公開映画で面白かった順位:104/178
  ストーリー:★★★★☆
 キャラクター:★★★★☆
     映像:★★★★★★★★★★
     音楽:★★★☆☆
映画館で観たい:-(配信のみ)

『REBEL MOON』シリーズ第1作目。
『ジャスティス・リーグ』(2017)のザック・スナイダー監督が構想に20年以上かけたと言われるSF超大作2部作の第1部。
これもまた昨日の『ブルービートル』(2023)同様、配信オンリーなのが非常にもったいないぐらい大スペクタクルな作品だ。

監督自ら『スター・ウォーズ』シリーズ(1977-)に影響を受けていると発言している通り、世界観はまんま『スター・ウォーズ』。
広大な宇宙を舞台に、戦闘機が飛び交い、ブラスターで撃ち合い、銀河を牛耳る帝国に反旗を翻す主人公コラ(ソフィア・ブテラ)の話である。
まあ、『スター・ウォーズ』だけじゃなく、他の映画や日本の漫画やゲームに影響を受けたようなシーンも多々あるので、既視感が強いと言えば強いのだけど。
とはいえ、それは悪い意味ではまったくなく、変にこねくりまわしていないド直球のSF映画として安定した面白さはある。
特に映像の迫力は圧巻で、さすが1.6億ドルかけただけのことはあるなと思った。
これは映画館の中でもIMAXで観たかったなあ。

ただ、映画として面白かったかというと、それはまた別の話(笑)
気になったのはストーリー展開の早さ。
これ、テンポがいいってことではなく、はしょりすぎというか、ピンチや苦難といったことがほとんどなくて都合よく進んでるってこと。
今回は帝国と戦うための仲間集めがメインなんだけど、映画史上最もスムーズなんじゃないかってぐらい、みんなすぐに了承してくれて。
それでサクッと6人ぐらい集まっちゃうものの、それぞれのキャラクター背景がほとんど語られないから、頭数だけ多くて薄っぺらいという印象だった。

こういうとき、主人公だけがずば抜けて強かったら他が弱くてもカバーできるんだけど、コラって元から強くてかっこよくはあるんだけど、他をモブ扱いできるほど抜きん出てはいないし、それなら他のキャラクターの存在感をもっと出した方が映画として楽しめたかも。
もしくは、『スター・ウォーズ』のルーク・スカイウォーカーのように旅を通じて成長していくような形であれば応援したくなる気持ちも持てたと思うのだけど、コラってもう出来上がっちゃってるから、ここから大きな変化はなさそう。
個人的には、あのC-3POを思わせるジミーと呼ばれているアンドロイドが気になるんだけど、今回はほぼ出番なかったからな。。。
『パート2』に期待していいのかどうか。。。

そんなわけで、壮大な世界観の割にはやや浅い印象の映画でした。
多分、これ2部作じゃ足りないんじゃないかな。
3部作にしてもう少し話を散らすか、メインキャラクターを1人ぐらい減らした方が、急ぎ足にならなくてよかった気がする。
来年の4月に配信予定の『パート2』、果たしてどうなるか。
あの『ジャスティス・リー:ザック・スナイダーカット』(2021)で、ヒーロー全員に見せ場を作ってくれた監督ならやってくれるはず、、、!!
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