ヤーミール

NOPE/ノープのヤーミールのネタバレレビュー・内容・結末

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

面白かったけど、めちゃくちゃ怖かった…!!!途中まではめちゃくちゃ怖くて暴力流血消化シーンまであって「み、見に来なきゃよかった…」って後悔するぐらい怖かったけど、終盤から話の流れが変わって、知恵と工夫で妖怪退治する感じになったのでなんとか終わりよければすべてよしに着地した、めちゃくちゃ怖かったです。「注目/無視することの暴力性」「手懐けたと思った相手にしっぺ返しを食らう」という2つのテーマが繰り返されるのだけど、どちらも双方向性?があるのが面白かった、ジロジロ見ることは挑発だけど、観察せずに相手への配慮を怠ることもまた暴力だし(OJが忠告してるのに撮影スタッフが馬の機嫌を無視した結果蹴られるシーンは特に象徴的)、お互いがお互いを「手懐けた」と思ってる(人間がUFOをなめくさり、UFOも人間をなめくさっている構図)こともあるというのが面白かった。
作中では動物の扱いとともに「見ることは挑発になる」ことが繰り返し述べられているのですが、その一方で、主人公OJは相手をよく観察しているからこそ動物の世話ができるしこの怪奇現象への活路を開けたわけで、単に「見るのは悪いこと」と言ってるわけではないのが面白かった。優しい気持ちで相手を観察ことは思いやりや配慮に繋がるし、解決策を見つけるために必要な行為でもあるので、「見てはいけない」という結論にはならないのが良かった。最初のシーンで「黒人はずっと映画製作に関わってきたのに無視されてきた」という話もあり、多分それがラストの「こんなに命張ってUFO撮影したのに結局たまたま来てたマスコミに撮られて成果をかっさらわれた」というオチと繋がるのかなと思った。
なお動物がめちゃくちゃ怖いシーンと動物が悲しい目に遭うシーンの両方があり、そういうのが苦手な人には全くオススメしません、すげ〜〜〜怖かった!!!!!
そもそもチンパンジーとかオランウータンとか全然かわいいと思ったことないので、志村動物園とかの感性ほんとわからない、利用されるだけされて最期は銃殺なのもえげつないし…。
エンジェルくんがひたすらかわいいのが癒やしだった。死ななくて良かった!!!
あとOJが「いずれ馬を買い戻したい」って言ってる時に「牧場を買いたい」って言い出すジュープ、つまり馬は戻せないようなことに使っている(=UFOに食わせてる)ということで、なるほど〜〜〜となった。最初にゴーストが逃げたシーンはジュープとUFOがイベントの予行演習をしてたからとか、あのベールかぶってた観客はゴーディに攻撃された子役らしいとか、いろんな細かい辻褄がよく合ってて逆に怖い。
「馬たちの世話をしなければならない」と牧場に帰ったり、アホの記者をなんとか助けようとしたり、妹を助けるために囮になったり、最初は頼りないというかUFOに目が眩んで
た感じのOJがどんどん責任感や誰かを助けようという気持ちを発揮していくようになるのがかっこよかった。それにしても本当に怖い映画だったので来週あたりブレット・トレインでも見て気持ちをリセットしたいです。怖かった!!!!!!!
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