みかん

NOPE/ノープのみかんのネタバレレビュー・内容・結末

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

出そうで、なかなか出ない。

ホラーは苦手で耐性ないほうなので普段は避けてるけど、昨年話題になった作品だし見ておきたくて観賞。
朝から見る映画じゃないとは思いつつ。

ホラー作品と思ってたら、全然違ってた。
得体の知れない不気味さは終始漂ってはいますが、恐怖感は全然なく。
ホラーと思って見ると肩透かし食らう感じではありましたが、 着地点が見えないまま進行するストーリーに、どうなるん?!ってラストが気になって夢中になってしまった。

見るなって言われると、見たくなるのが人の性。
隠されると探りたくなるのが本能。
恐怖は最高のエンタメになる。
危険とわかっていても、目を合わせた者だけが命と引き換えに真実を知る。
そんな人の本能をさらけ出して喰らう地球外生命体と、人の探求心の戦いを描いた作品・・・なのかな?
正直よくわからなかったです。。。
何でも理解しようとし、時として理解できないものを奇妙な見世物として消費する人への反逆でもあるのかも。
本作を見た私も食べられる側の人間だなって思った。

ラスト、OJが生きていた理由もわからんかった。
というか、生きてたんかな。幻?
結局、猿の暴走も何だったんだろ。
猿が一番不気味だった。
人には制御できないものもあるってことを、制御できると思っている人の愚かさの象徴なのかな。
アジア人の子供は助かってたしな。
事件を再現ドラマとして見世物として消費する我々への皮肉も効いてる。

兄妹が得体の知れない存在を撮影して世間に認めさせようとするのも、最初の『馬の運動』の映像にも繋がるように、歴史的に虐げられてきた黒人の存在を認めさせようとすることを意味しているのかな、とか思ったり。
兄妹がお互いを見てるよって合図は、世間に理解されなくても今の自分たちの行いは意味があることで、ちゃんと"見ている"ってことなのかも。

メタファー要素って、明らかにそう示唆しているものじゃないと、見る人の捉え方や先入観で変わってきちゃうとこあるし、難しくて、私はエンタメとして楽しむことがなかなかできない。
これはこのメタファーだ!って言われると、逆にそうなんだって思い込んじゃって私の捉え方の自由さがなくなっちゃいそうなんですよね。。。
そういう意味では、純粋に楽しめなかったです。私はね。
目の前で起きていることが楽しい!って、分かりやすい作品が好きなので。
理解力ないって言われるとそれまでなんですが。

作品を否定しているわけではなく、私の楽しみかたが合わないってことです。
感想が一番書きにくいタイプの作品。

そんな私には気づけなかったこと色々ありそう。
皆さんの感想や考察見て理解を深めたいです。
感想は追加するかもです。
みかん

みかん