回想シーンでご飯3杯いける

NOPE/ノープの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)
2.8
ジョーダン・ピール監督作品を観るのは、これで3本目。社会問題を比喩的に取り込むホラー作りが上手い監督という印象で、これまでの作品では「森の中の屋敷」「地下」が舞台となり、今回は「牧場と空」という広大な舞台が用意された。

宇宙だとか、異次元だとかじゃなく、ただ単に「空に何かある」という漠然とした圧迫感が本作の要なのだろうし、それはスピルバーグの「未知との遭遇」にも似て、前半はそこそこ楽しめる。

ただ、同じくジョーダン・ピールが手掛けた「ゲット・アウト」の時にも感じたのだが、見ている観客側より、画面の中の登場人物だけが、不穏な空気や手掛かりに気付くパターンが多く、こっちが置いてけぼりを食らった気分になる場面が多々あったのが残念。

もうちょいヒントを用意する、または画的なエンタメ性を持ち込んで欲しかった。後から考察サイトを調べるほどの引力は感じない。