ひたる

NOPE/ノープのひたるのネタバレレビュー・内容・結末

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

「ながやまこはる」こと、藤本タツキが2022年で最も面白かったと発言していたため興味を持って観たが、驚くほど合わなかった。何が面白いのか分からない。ラスト30分まで耐えたが久々にリタイアしてしまった。

恐らく今作を楽しめる人は「分からない」を楽しる人だ。とにかく終始謎に満ちている。ずっと何を見せられているのか分からないからストレスがすごい。
私はアニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ」が大好きだが、その最も大きな要因として常に主人公の動機がはっきりしていて目的も明確になっているところが挙げられる。その点で、この作品は対極にある存在だと思った。

しかしUFO(昨今の名称ではUAP)が雲のような何かをカモフラージュにして空中に留まっているという発想は面白かった。何日も動かない雲を発見して真相に迫っていくという流れは自然で導入として良かった。

考察サイトに目を通して何となく理解はしたが、やはり周回前提で製作されているように感じた。タイトルの通り「ありえない」の連発による奇跡を主題に置いている。ただし、それは幸運の奇跡ではなく不運の奇跡だ。だがチンパンジーに惨殺されている女性の近くにコインが立っているからと言って「奇跡だ!」とはならない。
チンパンジーはCG感が微かにあって背景から少し浮いていたが、しっかり怖かった。やはり意思疎通のできない存在ほど怖いものはない。実際にあった事件を元にしていると知って寒気がした。
ひたる

ひたる