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MEN 同じ顔の男たちのryodanのレビュー・感想・評価

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)
5.0
何故そうなるかが理解できない所がイイ。もともとの不条理設定にこちらの現実世界との整合性やすり合わせなど考えなくていい。作中ではそうなのだから。こういうタイプの小説あるよね。いくら時代が進化しようとも、男の根源的なところは何も変わらない。今の時代に合わせて女性を尊重しようと努力はするものの、綺麗事の裏の「顔」はこんな感じ。「男」と「女」という視点だけで世界を見ると埋まらない溝だらけだ。「大切な人」とか「仲間」とか性別だけではない何かが加わると少しだけ寛大になる。お互いに「これだけしてるから」の期待を求めると不和になる。「こんなにもしてくれている」を探した方がうまくいく。減点方式より加点方式。世の中の価値基準がそうなればいろいろうまくいく。でもそれは絶対にならないし、なれない。それが世の中だから。不条理だね。
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