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カード・カウンターのryodanのレビュー・感想・評価

カード・カウンター(2021年製作の映画)
4.6
「誰かを救えたら自分の罪が消えるかも・・?」という問いというか願いというか祈りというか。。。はっきり言ってあげよう!そんなものはまやかしです。誰かを救う事と自分の罪を帳消しにする事は全くの別物ですよ。事あるごとに「タクシードライバー」を引き合いに出されるのも、本人としても辟易していることでしょうし、そこでしか比較されないのも、「新しい作品を作れば、過去の作品を忘れてくれるかも・・?」という願いというか祈りというか、は分かりませんけども、そんな気持ちもあるのかなぁって思いました。ハイハイ、P・シュレイダーのいつものテーマ「贖罪」でしょ?っていう受け手が大多数であろうに、それでもなお貫く頑固なところに呆れてしまう(笑)。まぁそれを抜きにして、ドラマとしてしっかりしていて見ていて飽きない。ギャンブラーのスキルというよりギャンブラーとしての資質にフォーカスされていたのも魅力的だったな。全てのカードを記憶していれば、そのゲームの筋書きは分かるけれども、人生では相手のカードの手が読めない。百戦錬磨のギャンブラーさえもってしてもね。いやいや、そもそも勝敗すら存在しないのだ。
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