SatoshiT

線は、僕を描くのSatoshiTのネタバレレビュー・内容・結末

線は、僕を描く(2022年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

不慮の事故で家族を失い目標を見失った主人公青山霜介が、偶然出会い心奪われた水墨画を通して、自ら立ち上がり前を向く。

何もないまっさらなところに、線が加わりやがて水墨画になる。いい水墨画とは、まるで生きてるかの様で、そして写真とは違い普段見えない姿が見えるのだそう。そんな水墨画を描こうとする過程が、目標を失い手元に何も残っていない主人公が自らの手でゼロから再出発する過程と被って見えて、そんな主人公が徐々に成長する部分がとても魅力的な作品だったと思う。

自らの意思で描きたい水墨画を描こうとすることが、自らの意思で歩みたいように人生を歩むことに感じられて、
タイトルの「線は、僕を描く」が、自らの意思で人生を歩むことで、新たな自分が形成されていく、ような気がして
何だかほっこりしました。
SatoshiT

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