このレビューはネタバレを含みます
耳の聞こえない家族の中で1人だけ聴者な主人公が漁師生活をサポートしているのだが、歌が大好きなその彼女は高校生活の中で次第に自分の歩むべき道を模索し始める。
声を大にしてオススメできる、素晴らしい映画でした！！
終始飽きずに観れた！絶妙な下ネタとそれを言葉なく伝えるお父さんの力量たるや！笑。母親の無頓着なコメントにイラッとしたり、兄のぶっきら棒なフリして実は妹想いな言動に滲みじみしたり！そして後半からの演出にどうも涙が止まらず、、、耳が聞こえる前提で自分が全てを見ていた事実に驚愕。。。
喜怒哀楽すべてがギュッと詰まった、でもどこか新鮮で温かい、そんな映画でした。挿入歌も聞き覚えがあるものが多く、気分が上がります。
特に、あの学校での演奏会を家族の立場で表現したシーンが、今思い起こしてもキューッとする。オレの知らない世界。。。こんなにも俺自身の色眼鏡越しでしか今まで周囲を認識してたんだなぁ、知らない世界を垣間見れた感じと、己の無知に複雑な気持ちにもなった。
そのあとはもう畳みかけられるかのような展開でした。伝えたいって気持ちは、万人に伝播するんだなって。表情、手話、そして何よりそのパッションが、人と人とを繋ぎ止める。
その中で、歌の力って改めてスゴいなぁーってしみじみ思いました。この環境下で、一見伝わらないと思った歌の力がこの家族にも伝わったんです。そこを仲介した愛の力に感服です涙。なんだろ、他人を理解したい、相手に何かを伝えたいって気持ちが噛み合ったらスゴイなぁー。後半からなんだか人の持つ力にずっと見入ってしまってました。
