円柱野郎

劇場版 Gのレコンギスタ V 死線を越えての円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

2014年に放送されたTVアニメを再編集した劇場版。
全5部作の第5作は、TV版(全26話)の第23話~第26話を描く。

4話分を1時間半にまとめているだけなので、実際には駆け足になっているわけではないのに駆け足に感じるのはご愛嬌。
やはりTV版からして相当に詰め込んでいたんだなあというのを実感する。

地球圏、大気圏、地上戦と目まぐるしく場所も変わり、最終決戦でどんどん勢力が淘汰されていくけど、色んな人物が次々に散っていく様は「ああ富野作品だなあ」と感じる部分もあるかな。
まあ、クンパ大佐の死は唐突でちょっと雑な感じもしたけど…。
ともかく、最後にはメガファウナ側のみんなは無事だったし、クリムとミックも生き残ってくれたのは嬉しいところ。
エピローグでのすっかり毒気の抜けたマスクには拍子抜けしそうにもなったけど、まあ最終的に平和になってくれたのは何より。
TV版ではベルリが一人旅をしている場面で終わっていたけど、この劇場版ではその後のノレドとの再開まで描かれていたのは良かったね。

個人的には、このシリーズはTV版を観た時に「これは26話でやる話じゃなくて、50話くらい要るんじゃない?」と思ってました。
それくらいシーンとシーンの間が飛んでいる様に感じる部分があったのだけど、それがいざ劇場版になってもその印象は変わらなかった感じ。
それが悪いというわけではなくて、それもまた「Gレコらしさ」と思えば受け入れられるくらいのものではあるけど、もし「富野作品」でなければどう受け取っていたか?と考えると「うーんどうだったんだろう」と思わなくもない。
結局自分はこの話を素直に楽しんでいるというよりは、この作品を透かして「富野監督の言い分」を一方的に聞くことを楽しんでいたのかなという気がします。
円柱野郎

円柱野郎