増え続ける缶詰、賞味期限切れの恋。人間までもが代替可能な存在であるという切なさを感じる第一部。手持ちカメラの撮影であるにも関わらず手ブレを感じず、手持ちカメラの魅力である躍動感や自由度の高いカメラワークなどのメリットが存分に発揮されていて飽きさせない。
一方、大量消費社会において記号など意味を持たないものだと奔放に振る舞うフェイが対照的な第二部。照明を一切使わず自然光のみで撮影された本編は、ヴィヴィッドな色彩で洗練された映像美を楽しめる。
様々な国籍の人々が行き交う雑多な風景や、煌びやかなネオンサインに彩られる香港の雰囲気が映画の魅力をより惹き立たせる。
そのとき、彼女との距離は0.5ミリ―57時間後、僕は彼女に恋をしたー。
そのとき、彼女との距離は0.1ミリ―6時間後、彼女は別の男に恋をしたー。