茨城県下妻を舞台に描かれる、深田恭子演じるロリータの桃子とヤンキーのイチゴの友情を描いた青春コメディ。
馬鹿げていて軽薄だと芸術の評論家に揶揄されるロココ文化を崇拝する桃子の、ある意味深い発言が面白くてクセになる。正反対のように見えて、周りに流されず自分の道を貫く2人は根本的に似ているところがあり惹かれ合う。
そして、本作品はロリータの魅力が満載で、コーディネートだけでなく、撮影における構図やセットにもセンスを感じる。ラストのイチゴをモデルに用いたロリータブランドの広告撮影などは特に、現代のファッションの流行にも改めて刺さる要素があるのでは?
また、キャスト紹介のテロップの出し方や、アニメを挿入するなどの工夫から、ベーシックな技法のみを使わず「新しい」作品を作ろうというワクワク感が伝わってくる。創作が好きな人にはきっとインスピレーションを与えられて、新しいことを生み出すモチベーションに繋がるだろう。