氷雨水葵

哭悲/The Sadnessの氷雨水葵のレビュー・感想・評価

哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)
3.0
2023年73本目

いろいろ地獄絵図だった

◆あらすじ
風邪のような症状を引き起こす謎のウイルス・アルヴィンがまん延する台湾。

しかし、ある日ウイルスが突然変異し、人間の凶暴性を助長する疫病と化す。

感染者たちは罪悪感に涙を流しながらも、衝動を抑えきれず―――。

◆感想
タイトルが気になっていたので初鑑賞。謎のウイルスによる感染爆発で、人間みんな凶暴化しちゃうって話。個人的には爆速ゾンビが受け付けなくて、ストーリー自体もありきたりで、正直「普通」。もっと正直に言えば「イマイチ」でした(笑)まぁ面白かったし、アジア圏特有の(とくに韓国)ゴア描写を目の当たりにできるものの、そこにエロが加わったことでテンション下がりました。過激で悪逆非道な言動が多々ありますが、逆にそれが退屈になっちゃった。しかも、それがしばらく続くからつまらない。もっとスリリングな展開を期待したのに…。主役のカップルはずっと別行動だし、彼氏の運命は予想できるし、なにより追い詰められてる感がない。本編99分しかないのに、めちゃくちゃ長く感じました。
とはいえ、人格がわずかに残っているゾンビ(といっていいのかわからんが)という設定は怖かったです。あと、電車のおじさんが執念深くてずっとキモすぎて無理。

前半のワクワク感はよかったと思います。風邪に似た症状を発症するウイルスへの注意喚起がアナウンスされ、カップルの隣人が発症しているときた。そして彼氏のジュンジョーに忍び寄る白い影。彼女カイティンが電車に乗ってからも不穏でわりとドキドキします。ただ、この時点ですでに胸焼け気味で「もーいいよー」と唸ってしまった。カイティンが病院にたどり着く後半以降も濃厚描写が続き、本能のままにセッするシーンは観るに耐えなかった。ただでさえ血液ドロドロなのに、こういうシーン(モザイクあり)が突然にやってくると気持ちのやりどころがない…。そして、しんどい。血液描写一辺倒すぎて無感情になるし、それならまだ霊的描写のほうが楽しめたのかも。まぁ耐性がつきすぎているってことか。ドラマパート以外はすべてが地獄絵図なので、これは観る人を選ぶ作品ですね。グロ耐性ない人は確実に無理です。あと、観るなら期待度下げての鑑賞をおすすめします。ストーリーにひねりがなく、登場人物たちも普通、残虐描写もよくある感じなので。
氷雨水葵

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