Maco

ゴールデンカムイのMacoのレビュー・感想・評価

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)
4.3
公開から1週間経っていたが、事前にわかっていたキャスト情報以外は極力予断を入れずに鑑賞。
原作、アニメともに大好きなので正直心配ではあったが、開始3秒、ツダケンさんのナレーションを聴いた瞬間、「ああ、いい!」となってしまった。
そして、二〇三高地。とてもとてもちゃんとしている。
ハイローの久保監督なので、アクションは心配していなかったけど、想像以上。クレジットを見たらアクション監督は下村さんだったので大納得。
このアヴァンだけで、鑑賞前の不安が杞憂だったことを確信しました。

多くのレビューで言われているように、原作へのリスペクトが溢れていて、本当によかった。
アシ(リ)パさんの衣装は、アイヌの職人さんが一年かけて作ったものとのこと。コタンの再現度も相当のものなのだと思う。
『キングダム』よりコスプレ感が薄く感じたのは、近代日本が舞台なことだけでなく、徹底した衣装、小道具へのこだわりのおかげなのだろう。
本当にすごいと思う。
フチなんて、私が思っていたフチそのまんまだもん!
杉元ニシパに優しく話しかけるフチを見てるだけで落涙してしまいました。
心配していた羆とレタラに関しても文句なしで合格。
羆の怖さ、レタラの凛々しさ、きちんと表現されていた。
レタラが何もしていない時の耳の動きとか、羆を解体してる時にちゃんと湯気が出ていたり、細かい部分にも気を遣われているのがよかったなぁ。
『ゴジラ-1』がオスカーの視覚効果賞にノミネートされる時代だもんね。日本だってちゃんとやれる。


以下、ややネタバレ。


公開前から言われていた「アシ(リ)パさん、大きい問題」は、やはり気になってしまった。
山田杏奈さんは当然頑張ってるし、アイヌの新しい女感あっていいんだけど、途中出てきた回想シーン内の幼いアシ(リ)パさんでよかったんじゃね?と思わずにはいられなかった。
ラストの「いい感じになりそう・・・と思いきや」シーンが、どうしても生々しくなっちゃう。原作では最後の最後まで明確に出さずにいた、二人の絶妙な関係性が壊れそうで、心配。
スタッフロール後の映像で家永が出てたから、「2」では殺人ホテルがあるのはほぼ確定。となればカレー屋のシーンも当然出てくるでしょう。
チンポ先生に「男を選ぶときはチンポだ!」と言われるアシ(リ)パさん。ああ、生々しい!!

まぁ、そのへんはきちんとやってくれるでしょう!
金カムの金カムらしいところは、北海道の大自然、アイヌ文化、ご当地グルメ、バイオレンス、変人、そして杉元とアシ(リ)パさんの清い関係なのだから!
しっかりと興行収入稼いで、完結まで作り続けて欲しいっす。
Maco

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