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ゴールデンカムイのcomaのレビュー・感想・評価

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)
3.5
実写化楽しみにしておりました😊原作漫画が好きで。

なんと言ってもやはり、北海道の大自然と併せて物語を楽しむことが出来る幸せに尽きます。
そして満足度再現度の高いキャスティングの妙!!彼らの激しいアクションが見られる興奮度はもちろんのことながら…
アイヌ民族の言語、文化、衣装への解像度が漫画とは桁違い。
コタン(村)で前髪しかない子供たちがムックリ(笛)を鳴らして遊ぶシーン。雪景色に響く、ビョーン(文字にすると陳腐ですが…)の音。それだけの描写だけでもこれが映像で見たかったんや~という感動が溢れますね。

原作はシリアスとコメディのごった煮状態。緩急の差が魅力ですが実写では難しい?ヌルヌルの白石は流石に面白かったけどね。その他の小ネタにはしつこさは無く、原作ファンがしみじみとニコニコできる程度の尺に留めたのが好印象でした。例えばカワウソの頭アーンなんかは私は好きなシーンなので嬉しかった。

普段、何部作にもなる映画はあまり好まないのですが…今作だけでは、導入部分だけ。ひと作品として見ると、映画としての体を成していない…。けれど、この作品には映画化する意味がきちんとあると感じています。
それは私がアシㇼパさんのキャラクターを通じて、初めてアイヌ文化に触れたから。現代では、その文化は後世に伝えなければいつか途絶えてしまう。
その文化を、痛快なアクションとミックスして漫画化する野田サトル先生の着眼点のすばらしさ。そしてそれを映像化するなんて、なんて粋な試みなんだ…と、感動すら覚えています。
アイヌ文化のひとつの資料として、後世の人々にまで愛されて欲しい作品。

第2部、第3部と…今後の展開は原作通りとなると中々厳しいと思われますが、期待したいですね!はやく江渡貝くんに会いたい。
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