kyoko

ヘィ!ティーチャーズ!のkyokoのレビュー・感想・評価

ヘィ!ティーチャーズ!(2020年製作の映画)
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いやー、マジで可愛くないヤツばっかり。不良学生というより単にやる気がないというか何を考えているのか分からない生徒たちを前にして、新米教師たちの熱意は完全に空回りしていた。

彼らの熱意、ひいては生徒の向学心を阻んでいるのは、生徒に自由な思想を与えず政治的な発言に目を光らせ個の特性を無視した教育方針であることは明らか(女性教師のメイクはめちゃくちゃ個性的だったけど)。さらには、校内を足の悪い外国人に掃除させ、ロマ人ばかりが集められたクラスが存在することに疑問を持つことのないまま無意識に植え付けられたレイシズムによって、生徒たちがどんな大人になってしまうのか、もはや嫌な予感しかない。

生徒ひとりひとりを感じたいと、理想と希望に胸膨らませていたエカテリーナの目からどんどん光がなくなっていくのを見るのは切なかったけど、教師を辞めてもなお彼女を慕い繋がろうとする生徒がいるのなら、ロシアの未来にもまだ少しは希望はあるのかな。この子たちはロシアの今をどんなふうに見てるんだろう。

ワシリイの努力も実を結んでるといいなあ。
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