この映画はコロナ禍最中の2020年に韓国で起きたデジタル性犯罪、「N番部屋事件」を取り上げたドキュメンタリー映画。
主犯格となるのは'博士'と言われる人物で若い女性をターゲットにモデルやオンラインデートの仕事があると誘い、自らが要求する指示に従わなかったら個人情報を晒すと脅し、性的な写真を送らせるなどを行っていた。
使用していたツールはテレグラム。あまり聞き慣れないSNSで、匿名で利用することができ、一定の期間が経つとメッセージが消えるという特徴がある。その特徴を活かして犯罪に使用していた。
このドキュメンタリーでは当時の記者や警察、テレビ局の方や記者を目指す女子大生などの証言を元に作成。被害者のメンタル保護のため、写真や動画は本物ではなく再現を使用しています。
私はこの事件、名前だけなんか聞いた事ある程度でどんな事件なのかは知りませんでした。しかし、詳細を見てみるとあまりに残酷でイマドキならではな事件なことを知りました。
犯人がそのような行為をするのも見る人(ニーズがある)からするのは分かります。しかし誰か止められなかったのかな.. 被害者の気持ちに立って考えたら余裕で悪いことだってのは分かるはずなんですが..
安易に個人情報を他人に教えないということもそうですが、少しでも怪しいと思ったら接触しないようにするのが大事なことを改めて学ばされました。
日本でもこのような事件、あるのではないかと思います。モデルの仕事や撮影の仕事があるからと誘い、身体の写真を欲求、呑まなければ個人情報を晒し自分の支配下におく。
被害者は人に言えないからこそ、実態が難しくなかなか公になりません。
現在も似たような事件が発生しているのは事実です。今一度ネットでの交流の仕方を確認することが重要であると思わせてくれる作品でした。
実際の事件についての映画が好きな方、ドキュメンタリーが好きな方などにオススメな作品となっております。