蟻子

呪詛の蟻子のレビュー・感想・評価

呪詛(2022年製作の映画)
3.9
ホラーの楽しさギュッと詰め込みました!とでも言わんばかりの怖いシーンてんこ盛りで、ホラーが好きなら一度見て損はないと思います、オススメです。
集合体恐怖症の人はもれなく死にます。

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鑑賞はもうだいぶ前になってしまいましたが、Netflixで当時1位とかで話題になっていたので鑑賞。
率直に、めちゃくちゃ怖かったのですごく楽しめた。
食べ物で言うと『旨辛』みたいな。ホラーに期待する怖さがしっかりあり、さらに斬新さもあり、面白かった。

開始冒頭いきなりストーリーが始まるのではなく、人間の錯覚を実感させる実験のような動画を見せ、こちらに語りかけてくるのにゾッとする。
小学校で習った「影送り」のような手法で、印象的なマークを強制的に10秒見つめさせられ、謎の呪文と共に脳に刷り込まれる。
冒頭から見ている側に語りかけてくるので、これから何が始まるのかという恐怖の土台作りバッチリな状態になる。これには斬新さを感じた。

あとはもう急旋回・急降下を繰り返すジェットコースターのような、様々なアトラクションがある遊園地にいるかのような…そんなサービス精神すら感じる。それだけ色々な『怖いシーン』のオンパレードであった。

ストーリーは元心霊系YouTuberが邪神の呪いを受けてしまい、その時身篭っていた子供にも災いが…というような感じですが、まぁ特筆することも無いかな。
ずっとハンディカムで動画を撮っている理由がやや弱いというか、なんでこの画角で誰が撮ってるのとツッコミを入れようと思えば入れられるというのは少し気になる点かな。
時系列があっちいったりこっちいったりするのも多少ややこしいです。

あとあの女の子なんであそこにいたのかというので合点がいってないのが一個あったんですが、、まぁいいや。


次々と巻き起こる『怖いシーン』ですが、持ち物や衣服に芋虫がいて気持ち悪かったり、電気が消えたり勝手にドアが開いたり無人のエレベーターが来たりetc…。
それらを起こしている「邪神」がどういうものかわからないから、もうなんでもアリだなという印象。
虫は幻覚じゃなさそうだったから実際に虫を発生させてるし、道をループさせて迷い込ませたり自殺に追い込んだり体中に蓮コラみたいな謎の傷を作ったり…と、もうなんでも出来ちゃうんだなという感じ。



あと別の人の感想でも言っていたのですが、YouTuberとして使っていたハンディカムがお経の書かれた札みたいなのでぐるぐる巻きにされていたのはまさに「特級呪物」感があって良かった。


最後に仏母の顔にかけられた布をめくって出てきたモノが結構期待通りというか、夜中真っ暗になるとしばらく思い出してゾッとするくらいには怖かったです。
まぁとにかく総じて、見て良かった!

けどこれ間違いなく一人では見れなかったな…。
この映画を丑三つ時に真っ暗な部屋でイヤホンで見れる程のホラー耐性スキルは私には無い。
蟻子

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