イベリー子豚

1秒先の彼のイベリー子豚のレビュー・感想・評価

1秒先の彼(2023年製作の映画)
4.5
「本作の素敵なところ」
「・方言、ロケーション、季節、文化を
無理なく無駄なく有効活用している」
「・それでいて台湾レトロな空気感も」
(『あの頃、君を追いかけた』的な)
「・【しみけん】の彼女が【タンニング片山】」
「・今、旬の子役が怪物級に可愛い」
「・お笑いお笑いしていないけど
『あまちゃん』を彷彿とさせる
丁度良い【クドカン】節」
「本作の滅茶苦茶、素敵なところ」
「・【オリジナル】の違和感、不快感を全て払拭する
コペルニクス的転回」
「・【果倻】ちゃんのヒロイン力(りょく)が
この夏一番(7月7日現在)」
「・楽しそうな笑瓶兄やん」
「《京都いうんは洛中だけや!》」
「《なんなん!玉子がハートになっとるやん!
なんなんこれ!なんなん!!》」
「《なんで別れたの?》
《あ~見た目は100点じゃないっすか。
だから付き合ってから
ずっと減点方式なんですよ。今もですけど笑》」
「オマケはないけど
チャイニーズ・バレンタインデー(=七夕)にぴったりな
【ビター(ズ)じゃないエンド】」





日本の夏。
SFの夏。

そう、京都のSFは
鴨川や大学、貴船神社だけじゃない。


オリジナルには忠実に。

さらには
「日本でしか作れない」リメイクとしても
これ以上ない完成度。


「夏の京都」のストロングポイントを
立教大学とともに最大まで活用しています。



しかも「純愛」という名の
度重なる「変態紳士行動」
(付きまとい・無許可ボディタッチ・
深刻な地肌ダメージ・住居侵入等)で
全然、キュンキュン出来なかった反省点を
「男女逆転」で見事に解決。

 
嫌味な性格で主人公の好感度を爆サゲし、
イジられ属性を高めることで
一切の不快感を排除してます。


「【ダイアン津田】ちゃんが
どんな目に遭わされても可哀相に見えない理論」

「第一印象が悪いほど
些細な優しさで《めっちゃ良い人・認定》説」
の併用なんです。

そこを
クドカンとの付き合いも長い【岡田】くんが
絶妙なアクの強さとピュアさで演じてくれてます。


森羅万象に言えるけど
やっぱ「マイナスからスタートした方が
プラスになったときの反動がエグい」ってこと。


特筆すべき
【清原果倻】ちゃんの魅力も
語らずにはいられません。


どんな作品でも
ベースの「芯の強さ」は共通してるのに
それぞれをベストなキャラクターで
上手く自分のモノにされてます。

ネイティブ関西弁がお見事。

今回も「ひたむき」だったなぁ。


つまり
キャスティングの妙が冴えてます。


まさか
パソコンのモニター以上のインチサイズで
【しみけん】の姿を拝めるなんて。


これで
オリジナルのスーパールッキング同僚、
【ヘイ・ジャアジャア】ちゃんの
友情出演があれば
血迷いイベ子は満点を贈っていたかもしれません。




さすが【マッチポイント】制作。


さてさて
銀河を駆ける
今年の七夕大作戦は終わってしまいましたが
本作もラブリーでチャーミングで
ぬいぐるみとはしゃべらない
初夏にピッタリな、とても優しい恋物語でした。




《やったぁ!パピコもう一本!!
三人暮らし、サイコー!!!》