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プアン/友だちと呼ばせてのyuzameのネタバレレビュー・内容・結末

プアン/友だちと呼ばせて(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

メチャクチャ良かった。
すごいよく出来た脚本。
全部のピースがパチっとはまる。

彼女たちがみんなキレイだった。
とくに花嫁姿のヌーナーが
声を殺して泣く姿は、
ああ、これが撮りたかったんだろうなって
感じ。

お父さんのカセットテープ。
そのラベルの文字。
クラシックカー。色とりどりのカクテルと
そのグラス。

旅の始まり、回るテープ、回るタイヤ、
円形の交差点、
ビル群の向こうにそびえ立つ金色の大仏。
ここに行きたい!ってマジで思った。

一転して寂れた街の雑居ビル。
アリスパート。
不似合いなテンション高めの
ダンススクールの看板。と
キラキラの思い出が
交互に入れ替わる。
この過去と現在の入り乱れ方が
めちゃくちゃ上手い。

再会した2人はまだまだ好き合ってて、
ダンスフロアもキラキラで夢のよう。

ヌーナーパートは
ちょっといびつな感じがしたけど、
最後のヌーナーのショットでオールOK!!!
本当にスタイルが良くて美しい。

ルンパートは
まさかの夢オチで始まる。
遂に、会いたくねーよと。
素敵なお家だったなぁ。

このバリエーションの多彩さ。
すごいよなぁ。

そして
サイドAからサイドBへの
オートリバース。

ボスのパート
コイツ何者?の謎が明かされる。
お姉さん?って思った違和感が
やっぱりそうだったのね。と。

ホテルのバーでボスが
カクテルを作るシーン。
最高に素敵なシーン。
からの、まさかの展開。びっくりした。

ここで、いくら余命わずかだからって
他人の生活にズカズカ踏み込んで
荒らす行為の暴力性に
キチンと言及してるのが良かった。

ここまで悲劇の主人公だったウードの
決定的にダメだった過去。
それもボスにまつわる。
これがあったから。
これを謝らずには死ねない、ってのは
とても納得。
自分の幼さで壊してしまった関係を
どうにか修復したい。
2人に何かできるんじゃないか。

ついに告白する。「君を妬んでいた」と。

エンドロール、
音楽が途切れて波の音だけになる。
そして最後、カチャッ。
テープが止まる音。
どこまでカッコいいんだよ!!!
いい加減にしろ!w

どこかでリメイクしそうだなぁ
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