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ファンタスティック・プラネットのRのレビュー・感想・評価

3.3
他生物による人間の搾取は、未だ誰もが経験のない歴史である。異星人に侵略されるってこんな感じなのかなって、未知の脅威について、ぐるぐると考えてしまった。だからか、鑑賞後に疲労感が残った。作画は日本では大衆ウケしないから、子どもの頃にその作品と出会っていなくて心底安堵してる。笑

人間が生きる意味は何だとか、そんな甘ったるい問題提起じゃない気がしていて。
セリフの節々に小さい問題提起が転がっているようで、私自身ももやもやしながら、その回答を探りながら、時に“ドラーグ人ひえぇ〜”と驚愕しながら、観ていた。

■ “人類が幸福に生きる世界を築いておくれ”
クライマックスのババ様のおことば。
結局これに尽きるなと痛感したし、この一心でここまでの文明を拓いてくれた先人には、感謝してもし尽くせないくらいだ。
国家間での争いや国土の違いはあれど、今私が不自由なく暮らせていることにもっと感謝を覚えなければ。
来年から社会人になる身ということもあり、現在の就職先に決めた理由と似ていたものだから(当たり前か。😀)、なんとなく自己を省みたりしちゃった。

■“学問を盗んだ罰”
少しはっとした台詞。人の学びを自身に還元すると、罰が下るのか。
私はそんなことあるはずないとしか考えていなかったけど、そんなこともないのかもしれない。新たな価値観が開けたけど、学問に“盗む”っていう動詞が続くのはなんだか寂しいな。

■生殖を悪きものとみなすドラーグ人
人間の繁殖を罵倒していたドラーグ人。不必要な下等生物の繁殖を良しとしない精神は、私にもあったことに気づかされた。
虫。。。
虫に対してまったく同じ感情を持ってしまっている。。そうやって命を軽んじたことへの申し訳なさと、そう言いつつ虫は大嫌いなことに今後も変わりはない申し訳なさに包まれた。虫ごめん。(謎レビュー)

最近つくづく映画に対して思うことは、当たり前で私が見過ごしているようなことを、気づかせてくれること。
年内たっくさん映画観たいなあ。
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