凄く観たかった作品、ようやく鑑賞。これライツキューブ案件か…!まさに。実話ベースという認識はありましたが、かなり寄っている作品です、思想的に(と言っていいのか迷いますが…)
結構問題作という印象だったのですが、最初はかなり和やかに始まり、あれ?こんな作品なのか…?と思いました。ですが、コロナ禍の話だという事は知らなかったのかすっかり抜けていたのか、転がりだしてからは想像通りのヘビーさ…でも、そこまでどぎつい感じでは無かったです。
三浦貴大さんから本作の存在を知り、彼見たさで観ました。
はっきり言って、めっちゃ悪役…今までにクズ寄りの役も見た事はありますが、ここまでひどいのは初めて見た(笑)でも彼らしくて全然よかった!(いや褒めてます!!)
変な言い方ですが、体格がめちゃくちゃ似合うんですよね…今、あの世代でこういう役を演じたらピカイチの役者さんだと思います。(例えばドラマ「エルピス」みたいな感じ、というと想像しやすいかなと思います)
ちなみにこの物語はかなりシスターフッドで(って書くとネタバレになっちゃうのかな?)、男性キャラはあまり出てきませんが、三浦さんはかなりのメインキャラです!そこも嬉しかった。
ビックリしたのがエンドロールで柄本佑さん…どこに出てた!?
でもそういえば公開時に何かを見て「親子共演だ!」と思った記憶が。(柄本明さんが三浦さんと並んで結構出演時間の多い男性キャラです)
KENGO…ってどの人だっけ?(いくつか作品をまとめて鑑賞した後に感想を書いているので忘れている。。)
ちなみに柄本親子は押しかけ出演だそうです(今、記事を読んでびっくりしました!!佑さんはわかるけど明さんもか!)
佑さんはユーチューバー役だったらしい…あの人か!ちょっともう1回観てみよ。
そんな感じで、なんだか妙に豪華キャストです。(実は観ながら「これ、出たい人が集まってきたんじゃないか…?」と思ってしまったんだけど、本当だった!)
主演は板谷由夏さん。この方はWOWOWの方…(齊藤工監督と映画番組をされています)というと硬派なイメージですが、御自身の雰囲気は柔らかい感じで、作品のテーマにとても合っていたと思います。
大西礼芳さんは出演を知らなかったのですが、かなりメインキャストです。彼女の為の作品と言えなくもない感じ。
(全然知りませんでしたが、お2人とも大手事務所の方なんですね…ちょっと驚きました。そういう感じの作品に全く見えなかったので。かなりコアというか偏っている感じなので、よく出られたな!と。結構難しい立ち位置の作品だと思いますが、「新聞記者」が日アカ獲ったせいか、最近はそういう系統にも進んで出る風潮があるのでしょうか…いいことです)
ほか、女性陣がめちゃくちゃいい感じのメンツです!
片岡礼子さん、ルビーモレノさん(物凄く久々に見ました!)、筒井真理子さん、根岸季衣さん。
とにかく最後までハラハラします…
板谷さんがあまりにも風景に溶け込みすぎていて(どちらの場所でも…居酒屋さんでも公園でも)、世代的にも近く、また生真面目な気質が全く他人に思えないというか(うっすみません!私はこう書いていても結構真面目です…)、一歩間違えば明日は我が身(だったかもしれない)…とひしひしと感じてしまった。そういう意味でも上手いキャスティング。
内容の是非は置いておいて、観るべき作品だとは思う。あわせて実話のほうも確認すると良いかも。ただ、彼女が柄本明さんの発する言葉をやんわり否定しているのが、バランス的にもとても絶妙だった。
追記)あるシーンで「茜色に焼かれる」を思い出した…
何故生きているのか
ではなくて
何故死なないのか。
答えが出ていた。切なかった。