🦁期待は全くしていなかったんですがとても面白かったです!物語の作り方の丁寧さにビックリしたんですが、監督のバルタザールコルマウクルって「アドリフト」とか「エベレスト」の監督だったんですね。この二つの映画もワンシチュエーションで最後まで持って行くタイプの映画で、割と掘り下げ方が秀逸でした。本作もサバンナで一頭のライオンに襲われるっているだけの映画ですが、中弛みもなく緊張感を保てていました🦁
最近は宇宙生物とか破壊兵器とか、異次元空間とか、世界を滅ぼす力を持つ魔女とかファンタジーな敵とのバトルを多く観ていたので、「ただのライオン」と戦うのは現実的で新鮮でしたね。「ジョーズ」とか「アナコンダ」とかみたいにね。アニマルパニック映画の原点回帰的な作品、しかもけっこう成功しちゃっててる部類の作品でした😊
最初は何で今になってこう言う作品を作ろうと思ったのか疑問でしたね。こういったパニックものってもう出尽くした感はあって、しかも相手がライオンでしょ?ライオンに襲われる映画って案外見かけなんですが、まあメジャー動物なので、ありきたりっちゃそうなんですよね。
今のアクション映画って未来兵器とか魔法とか、人智を超えたものでもの凄いお金をかけたエフェクトで演出していますが、それが食傷気味になってきたのではないかと思います。その流れに逆らい「ザ・野性」を肉弾戦で描きたかったのかな〜なんて思います。
しかし本作、アクションだけでなくミステリー要素や家族ドラマにも割り振っているんですよね。そういや「湿地」や「ザ・ディープ」もこの人が監督してるんですよね。そりゃ上手いはずですよ。
ライオンとの肉弾戦がある映画ですが、果たして人間がライオンとあそこまでガチバトル出来るかは疑問です。昔、ベンガル虎と空手家が戦うショーを発表したものの、動物愛護団体の反対にあって中止になった件があったそうですが、生身の人間がベンガル虎に勝てるわけないですよね😅もしバトルが始まって空手家の命が危うくなったら殺処分する計画だったのかな。そりゃ愛護団体も怒るわ💢
本作のライオンは、そんな身勝手な人間に対して全ての動物が抱えている憎悪を投影させたキャラクターなのかな?なので一概に悪役とは言えないけど、主人公の行動原理が娘を守るため…という一貫したものであったために、どちらも応援せざるにはいられないものとなりました。
シャールトコプリーを久しぶりに観ましたね😊この人、南アフリカ出身だからこういう所にいても不思議ではないですね!