アネットベニングとジョディフォスターのアカデミー賞ノミネート。最初は穴埋めとか数合わせのノミネートだと思ってました…しかし作品を観て初めて分かるアネットベニングの熱演！これは凄いです！本当に凄いです！
アネットベニングはこれまで築いたキャリアの中で確立した彼女のイメージを一気に覆しました。一見彼女とは分からないメイクに加えて、紫外線で生じる日焼けのとか水脹れ…更にはクラゲに刺された傷などとても痛々しい顔なんですよ💦それでもなお眉をキリッとあげて達成へと向かう彼女の表情。とても美しいです。
これまで達成出来なかった事を60歳を超えてか挑戦し、そしてそれを成功させるというアメリカンドリーム！これは全ての人類に希望を持たせた偉業だったと思います。
ただこれ、遠泳というスポーツの話だけではありません。ジョディフォスター演じるボニーとナイアドの友情。遠泳中は食事管理や体調管理、励ましの声をすぐ側でかけてくれました。この2人の友情とその他のクルーたちの絆も上手く描かれているんですよね。
史実とは若干異なる事はやっぱりあるみたいで、まず大きな所はナイアドのサポート船は映画では一艘でしたが実際は五艘くらいあってスタッフはもっといたとか。それなりに体調や危機管理はしっかりしていたとの事です。
とは言えですよ。これは映画です。現実で大事なところをドラマティックに変えるなんて常套手段ですよね。その結果良いものを作れたのだからここは凄い褒めるべきところだと思いました。
海を泳ぐ…私も子どものころ3人くらいで沖合をで泳いだ事があります。というのも先輩のボートか何かで沖に連れられて、そこで海に入ったんですよ。そしたら先輩がボート動かしてどこかへ行って戻らないんです。陸が見える時点では恐怖感はないんですよね。でも離れていって海の真ん中に取り残された感覚を覚えるともう死を覚悟しましたね。どっちに行って良いか分からないし、そんなに体力ないし。結果たまたま通った漁師に助けてもらって、あとから学校と親にこっぴどく叱られました💦噂では先輩は警察まで連れてかれたようです。
な、低レベルの映画では全くない！
「マエストロ」を観た時Netflixのアカデミー賞狙いの作品の質ってそこが知れた感はありましたが、絶対こっちが作品的にもっと評価されるべきだと思いました。もちろんアネットベニングもこの作品以外でアカデミー賞をあげたくないくらいの熱演でしたよ。
ことしの主演女優賞はおそらくエマストーンが2度めを獲る気がしますが、私はザンドラヒュラーがそのすぐ背後に迫っていると思ってます。しかし本当に迫っているのはアネットベニングなのではないかと…
もう一度言いますけど。
観てない人！これは観た方が良いです！
アカデミー賞ものの演技ってこれを言うんですよ！
