磨

ザ・メニューの磨のレビュー・感想・評価

ザ・メニュー(2022年製作の映画)
3.5
太平洋岸の孤島にある、世界一予約の取れないレストランに集められた“11人の特別な客”を料理人生をかけたメニューでもてなす伝説のシェフ、ただならぬ雰囲気を放つ彼の正体はー…という感じのスリラー作品。

タイトルや予告から、なんだか宮沢賢治の某名作小説が脳裏をよぎるが、俗物根性の塊のような連中と明らかに不穏なレストランの登場に大まかな展開は明々白々。

ここに“予定外の客”である女性(アニャ・テイラー=ジョイ)がいる事で物語が面白くなっていく。彼女の美しくも特徴的な顔が最後まで印象的。周りのクセの強さに全く引けはとってない(笑)

急なホラー展開など適度な緊張感を保ちつつのダレさせない作りになっていて、なかなか巧さを感じる。
ただ、中盤からの急展開を考えると後半が少し弱かった気もするし、登場人物たちの行動にやや腑に落ちない点もあった。
今の世の中を痛烈に皮肉っているという意味では良かったけど、同時にツメの甘さも感じちゃったかな…。


あと、最後の方に出てくるチーズバーガーは本当に美味しそうだった。
磨