22/11/22@調布#9
【メインは皮肉料理】
ジャンル映画的パイ生地に包まれ、どこを切っても「皮肉汁が滴る」不条理ドラマ。
アニャテイラー・ジョイの出演が既に軽いネタバレかも。それほど彼女の過去作イメージそのままで、毎度ながら堂々たる戦いぶりに満腹。本作で彼女が戦った「相手」は一体何だったのか?そこが見所かな。
料理に限らないカルチャーの提供者と消費者。その両方への均等な皮肉が「皮肉料理」とも言うべき鮮やかな手さばきで観客に供される。不条理で辻褄が合わないところも「シェフの気まぐれメニュー♪」な感じで、この映画には相応しいんじゃない。
日本的価値観で言えば、最後はアニャに店内で完食して欲しかった。全員を黙らせるような凄い食べっぷりが観たかった気もするけど、そうすると(タイトルを回収する)あのラストシーンに繋がらないんだよな。