NAOKI

ザ・メニューのNAOKIのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・メニュー(2022年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

先々週…同時に始まった「ブラック・パンサー」と「すずめの戸締り」…
そりゃブラック・パンサーでしょって初日に行ったら「あれ?」
悔しくて次の日期待してなかったすずめへ…これが良かったんですよ…すずめの圧勝!

先週…同時に始まったある男とザリガニとメニュー(笑)
ザリガニが一番観たかったのですが時間が合わずしょうがなく「ある男」これはすごかった…当たり!続けてザリガニも観たけど「あれ?」

今月は邦画の圧勝だなぁ(個人的感想)それにしてもおれの見立てハズレまくり(笑)

そんな中一番ダメだろうと予想したのが「ザ・メニュー」
出演者は好きな人ばかりだが監督がね…
彼のフィルモグラフィ見る限り期待できないと思いました。

予告編はやけによく出来てて(ザリガニもそうだった)まるでポール・トーマス・アンダーソンが撮ったホラーみたいな感じ…
絶対嘘だ。
だいたいおれはこういうワンシチュエーションスリラーみたいな映画好きじゃないんだ。

ぶつぶつ言いながらも観に行っちゃう。
アニャちゃん可愛いしレグイザモ兄貴も出てるしなぁ。

前半悪くない。
なんじゃこのレストラン?なんじゃこのシェフ?
おれなんか20万もらっても行きたくないね…とか思いつつその不穏な演出を楽しめる。

イエス!シェフ!

中盤からこの映画のストーリーというかテーマがぼんやり見えてくると前半「ツッコミどころ」だと思ってたシーンが「なるほどそういうことか」と腑に落ちてくる。

それにしてもだよ!
この辺からこの監督の技量が限界に達した感じで設定や仕掛けがブレブレになってくる感じがして…

後半の男だけの人間狩りのゲームや樽運びの命令とかいる?

なんかシェフの完璧な「最後のメニュー」が台無しになってないか?

第一このシェフは正気なのか狂っているのか?よくわからん…それにしたって部下たちが盲目的にシェフに従う訳を教えて欲しい…マインドコントロール?集団催眠?
そうか…寓話なのか?

アートや文化をさも分かったように語る人々…グルメにしたって映画にしたって…そんな連中を強烈に皮肉るブラックコメディなのか?

例えばおれが敬愛する映画監督にファン代表としてパーティに招待され、おれたちだけに作られた映像を見せられて…その監督の動機がこのシェフと同じだったら…
たぶんおれはニコラス・ホルトのように振る舞ってしまうのではないか?(笑)
愛想笑いを浮かべて殺されるのだ!

そういう寓話ならもっと笑わせるか…もっと強烈なゴア描写を見せなきゃ…なんか気取ってるだけでつまらない…

アニャは予定外の客だったため…異物…つまりまともな訳でちょっと無理やりだけどオチは好きでした。

チーズバーガー…まともな人はこの映画の中でこのチーズバーガーが一番美味しそうに見える仕掛け…

シェフのメニューがとてもじゃないが美味そうに見えなかったのはこのためだったんだろう…

ポール・トーマス・アンダーソン風が最後は思いっきりB級ホラーな終わり方…

キレがいいっちゃキレがいいが…
マーク・マイロッド監督…所詮あんたにゃ無理だったのさ…

殺さないで(笑)
NAOKI

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