イベリー子豚

MIRRORLIAR FILMS Season4のイベリー子豚のレビュー・感想・評価

MIRRORLIAR FILMS Season4(2022年製作の映画)
3.7
『MIRRORLIAR FILMS』一応のラストシーズン……
になるのかな??


世間の「さよならコロナ」が
企画コンセプトとの解離も始めてるので
この4期目で区切りがつくのも趣深いですね。


前3期と同じく
「最前線」「ザ・新人」「俳優出身」から
バランス良く選出された監督と作品。


主観の生意気目線ではありますが
まとめて振り返ります。



『名もなき一篇・東京モラトリアム』:4.2

圧巻。
ファーストカットから引き込まれる。
少ない会話と最小限の説明から徐々に展開される
物語と気付かされる「色」の演出。

BGMとのマッチングもエグいけど本当にまず
「画」の美しさが今回の中で別格。異次元。

スタッフクレジットで監督名を確認するまでもなく
現在の邦画界のトップオブトップ。


『バイバイ』:4.0

鼻くそ……いや、ホクロかい!笑

仕掛けが上手。
絶対に大人が描いてる(ハズの?)子どもの写生パラパラ漫画からの切り替え。
オフビートの冗談と無表情の皮肉が心地よき。
年齢差が少し気になるものの
間違いなく好きなタイプのコメディ。


『星ニ願イヲ』:3.5

やりたいことは分かるけど……。

全体的なテクニック、演出が追いついてない印象。
もっとグロくて胸クソで流血しててイイ。

主人公?の男性の顔がとにかく不穏。
別枠でサイコホラーを作れそう。


『BEFORE/AFTER』:3.6

お笑い感性の違い。

物語としては感心するけど
会話ノリがコテコテ、小劇場っぽくて苦手。

「コロナ」を正面、そのまんまからアプローチ。



『シルマシ』:3.3

概念系は苦手。

画も暗けりゃ話も暗い。
寝不足でこのウィスパー&スローペースは地獄。

伊東蒼嬢の魅力単独での突破は……断念。


『女優iの憂鬱/COMPLY+-ANCE』:4.5

【沈黙の金曜日】!
まさか、劇場スクリーンで平子氏のアレが観られる日が来るとは。

とにかく不謹慎で低能で脱力系。

やっぱ斎藤工しゃんは変態なんだな、って分かんだよねぇ……笑



『おとこのことを』:3.5

カメラワーク、構図……
「何をどう撮るのか」がめちゃめちゃキマってる。

流石、修羅場をくぐって来た姉さん俳優。
夫婦の信頼度がカメラ越しに伝わってくる。

ただストーリーは普通。

同じスタッフで別の原作を撮って欲しい。


『THE NOTES』:3.2

なぜ外国人同士の物語にしたのかが不明。

他者との壁を言語コミュニケーションで表した、
……のかどうかは存じ上げないけど
イマイチ、活かしきれてない。

設定に溺れて本質を見失ってる感じ。

お隣さんの声が聞こえるほどの壁で
楽器をあんなに演奏してイイわけがない。

ファンタジーにしては煮え切らないし……なんだろう。


『Good night PHOENIX』:3.4

またも概念……ってなワケじゃなさそうだけど……。

センスがすごい。
パッチワークのような不思議な映像体験。

もしかしたら
彼女はMVやプロダクトCMの監督の方が向いているのでは。

カメラが大好きなことは間違いない。






……以上です。

順番をミスってたらスミマセン。