死人に口なし。
すごく楽しみにしていたんですが、思っていた以上にしんどい内容でした。
フィクションだと割り切るのか。ノンフィクションの伝記だと言い切るのか。
どちらにせよ、マリリンモンローが今作を観なかったことがせめてもの救いです。
女性搾取やハラスメントの概念が薄かった時代を、今の時代に描くことは留意しなければならないのだと思います。
アナデアルマスこんなに脱ぐ必要ありましたか？
結局この映画も、マリリンモンローとアナデアルマスを搾取し尽くしている事に変わりはないので、なんだかモヤモヤしてしまいます。
搾取されていた女性を今の時代に描くのであれば、表現方法を変えていく必要がある気がします。前時代と同じ事やってるのは意味がなさ過ぎる。
モノトーンとカラーのシーンの使い分けや、歪曲した鏡越しでの撮り方など、映像表現は新しいものが多く新鮮でした。
画角がだんだんツギハギになっているのも、彼女自身の精神の危うさを表しているようで好みです。
演技と現実の自分の境界線がなくなってくる、という展開がしんどいですね。。
トラウマな出来事はぜんぶ映画の中の事だと自分に信じ込ませているマリリン。鬱すぎる。
アナデアルマスちゃん、本当にマリリンそっくりなカットがたくさんあって、もちろん撮り方やライティングの力も大きいんでしょうが、惹き込まれます。
ボビーカナヴェイル、こういう役も似合うなあ。
