くう

SHE SAID/シー・セッド その名を暴けのくうのレビュー・感想・評価

4.1
2017年、ニューヨークタイム誌が、ハリウッドの有名P・ワインスタインが長年に渡って性暴力を行ってきた事実を掲載し、世界的に巻き起こるMeToo運動の切っ掛けとなった。実話ベースのサスペンス。

「暴かれた」のは誰なのか…

権力を笠に着て女性の生活を食い物にし、「合意」や「仕組み」で片づける醜悪さには虫唾が走る。が、この映画ではそういう描写はほぼない。

2人の女性記者が取っていく証言からの想像で描かれる。想像できてしまうのである。作りが凄い。

真実を語ることは大切だが「暴かれる」のは誰なのか考えた時、切ない気持ちになる部分はある。しかし暴く方の覚悟もきちんと描かれている。女性として、母として、女性のために動く2人の私生活も興味深い。


パートナーの子育て、家事協力など、日本ではまだまだ……

人権問題に興味のある方だけではなく「記事を作る」方々にもぜひ見ていただきたい。Tweetまとめなど他人のふんどしで作った記事をSEOでアクセス対策する。そんなものが「ニュース」と呼ばれる昨今のネット界隈についても考えたい。
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