前作"X"で暴れまくった殺人おばあちゃんパールの前日譚。ミアゴスの怪演に完全に呑み込まれた。
オープニングから、20世紀前半くらいのレトロさを思わせるクレジットと、ミュージカルのような華やかな音楽に素朴な少女が陶酔する姿。こっからサイコスリラーが始まると思うとゾクゾクした。
からのいきなりガチョウ殺ししてワニに餌付け。ここのタイトルバックも昔の低予算ホラー的ダサさがキマってて最高に好き。
終盤のミアゴスの演技が本当にヤバくて、まずワンカット長回しでハワードに話しかけるシーン。この物語でのパールの心のうちを全て曝け出す、死ぬほど長い語りが続いてくんだけど、本当に引き込まれる。
そして最後、エンドクレジットでの数分にわたって続ける引き攣ったような不自然な満面の笑顔。人間ってこんなことできるんだなってくらいに感心した。