海渡

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミーの海渡のレビュー・感想・評価

4.5
【GAGA試写会】

若者たちの間で謎の手のオブジェを使って幽霊を憑依させるあそびが流行って、それにハマった主人公の人生が最悪の方向に進んでいってしまう話。エグかった、疲れた。グロさとかもあるけど、どちらかというと心理描写で心抉られた感があった。面白かった。

スリルを求めて大人に隠れて火遊びに熱狂するような若者たちの空気感を見るだけでもなんかヒヤヒヤするよね。絶対良くないってやめときなって。。って自分の心の中の風紀委員がずっと言ってました。

主人公のミアは、母親が薬の過剰摂取で亡くなっていたり、周りの友達とあまり馴染めていなかったりと、どこか孤独感を抱えていて、そんな彼女が孤独感から逃避するように霊の憑依に夢中になってく。
憑依をすれば、馴染めていなかったパーティーで注目を浴びられるし、みんなと仲良くなった「気になれる」し、劣等感だらけの自分から違う「誰か」になることができるし。

この、ミアの現実から逃げるように憑依に没頭していく姿がだんだんと見てられないくらいに酷いものになっていく。
グロ描写とかもガッツリあったけど、1番キツかったのはこういう救いようもなく堕ちていく、でも理解できなくもないミアの狂っていく姿だったな。弟の一件があったときなんてもう絶望感凄かった。

そんな感じでしっかり感情を持ってかれる良質ホラーだなと思いました。
海渡

海渡