このレビューはネタバレを含みます
ルカ・ヴァダニーノが贈るカニバリズム・ラブストーリー。
人を喰う衝動に駆られながら生きてきたマレンは、ある日クラスメイトの指に噛みついてしまい、今までかばってきた父親に捨てられる。
放浪の旅に出た先で同じ人喰いの青年リーと出会い、一緒に旅をしていくが、衝動的に殺して食べてしまった男に家族がいたことで警察に追われる逃避行となってしまう。
最後、同族おじさんを殺した時に返り討ちに遭ったリーが、マレンに対して、俺を食ってくれっていうのが行くとこまで行ったなぁという感じで、まさしく映画が締まったと思った。
こういうマイノリティの描き方もあるんですね。
主演2人のフレッシュな感じも凄くいいんだけど、随所で顔を出してくる同族おじさんを演じたマーク・ライランスの怪演も印象に残った。
あの血まみれ白シャツ白ブリーフで淡々と死体を喰うのが、絵的にブッ壊れ過ぎてて素晴らしかった。