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ちひろさんのplantseedsのネタバレレビュー・内容・結末

ちひろさん(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

『一人で食べても、おいしいものはおいしい』

絶対見たかったやつ。
予想通りの面白さでした。

印象的だったのは、オカジ家のはなし。
普通は、絵に描いたようなしあわせは、ああいう家を言うのでしょうが、オカジはあの食卓でごはんを食べるとき、いかにも息が詰まるような表情をみせる。

オカジはきっと、ああいうの望んでないんだろうな。
後半のある場面で、それがよくわかります。
それに反して、ちひろさんと過ごすオカジはなんと生き生きしていることか。
それはきっとたぶん、自分らしく自由に生きてるちひろさんの周りにいると、本当の自分で居れるからだと思う。
ちひろさんと一緒にいると、ちゃんと息吸えるんだと思った。

自分もそんな人になりたいなあ。
人に自由を与えるちひろさん。


『今より素敵になってない』
お弁当屋さんの、多恵さんの言葉も心に残った。

多恵さんみたいな人が母親だったら、もっといい人になっていたと、ちひろさんは言います。
その返答の言葉。

自分ではもっとこうだったらよかったのに、と思うことは全て、今の自分をつくる素材、栄養になっている。
全て、欠くことができないもの。
それに、気付かされた。
そう思えると、すべてを愛せる。
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