daruma

ファミリアのdarumaのレビュー・感想・評価

ファミリア(2023年製作の映画)
3.8
最寄りで上映あったけど見逃した作品。もうレンタルが準新作になっていたので、100円クーポンで鑑賞。これ木下グループだったか…!好きなので期待が高まりましたが、こっち系か!この配給は骨太もしくは高齢向きという印象があり、本作はどちらも兼ね備えていますが、やや後者が強いかも知れない。

観る前は吉沢亮くんの印象が強かったのですが(そこから本作の存在を知ったのだったかな?)、役所広司さんが主演だったんですね。めちゃくちゃわかる…ワールドワイド感も含め、いかにも作品を選ばれている感じ。

テーマは悪くない(むしろ好きな)のですが、うーん何故だろう…なんかめっちゃハマれる感じではなかった。例えるなら「さがす」の劣化版?(うっすみません!)みたいな…見たことや聞いた事のある現実の事件を切り貼りしているような雰囲気なのですが(実話ベースと言えばそれに近いかな?でもあくまでもモチーフという感じ)、そのつなぎがうまく行っていないのか、演出がよくないのか…現実とフィクションの織り交ぜ方が飛躍しすぎているというか。良くも悪くもかなり衝撃的な展開で、それ故に、リアルから少し離れてしまった感じがしたのかも…

あと、陶芸ネタはどうしても朝ドラ(スカーレット)のイメージが強く、それも寄せ集め感に寄与している感じで勿体無かった。
豊田が舞台だったと思いますが(やたらいろんな所に表記が出てた…タクシーとかバスとか。なので意図的にイメージさせているのかな?と思ったんですが…勿論ロケ地だったのもあると思いますが)、豊田って外国人の方が多いのかな…?それと焼き物のまちだったりする?昔、名古屋に住んでいたことがあるのですが、あまりそういうイメージがなかったので。実話っぽくしているのか、そうでないのか(敢えて具体的にせず、ぼかそうとしているのか)がちょっとわからず。(名古屋で焼き物と言えば瀬戸なので…)

演者さんは冒頭から外国の方が大勢出てきて、話の内容も「マイスモールランド」を一瞬連想させます(が、実際はちょっと違います)。このあたりはおおー!と思いました。ですが、メインキャストに複数出てくるので、お顔が覚えきらずに誰が誰なのかごちゃごちゃになってしまった、というのはあります。

(後から「風の電話」でもこういう感じの多国籍感のあるパートがあったなと思い出した…それも切り貼り感。でも流行りを取り入れているのは巧いような気がした。確か米アカデミーでは出演者に一定の外国人比率(訂正:有色人種でした)を求めていますよね?あれの輸入感というか。映画の格をワールドワイドに上げる)

個人的に高橋侃くんが出ていてテンションが上がり(これにも出てたのか!偶然だけど最近よくお見かけしてる…WOWOWのドラマ「事件」を直近で観ました)、MIYAVIさんにビックリ!上手い下手は別として、役どころは結構合っていたと思います。

ただ、思ったより吉沢くんが合っていなかったような…(なんかちょっと浮いてたような…?下手な方ではないと思っているのですが。キャラが合ってなかったのかな?)
役所さんはドンピシャでした!上京して乗り込んだシーンとか、ある意味、一人浮いてた。上手かった…

(全く関係ないのだけれど、タイトルからどうしてもKingGnuの曲がかかりそうという気がしてしまう…違。あ、間違えた!millennium paradeだった)

誰が監督なのだろう…とずっと思いながら観ていましたが、成島出監督!
木下グループ×成島出監督=「いのちの停車場」。
めっちゃ納得。

意図的ではなかったのだけれど、なんだかちょっと似た趣(現代の闇みたいなものがテーマ)の作品を立て続けに観てしまった。やっぱりそういうのが好き。
daruma

daruma