竜平

プー あくまのくまさんの竜平のレビュー・感想・評価

プー あくまのくまさん(2023年製作の映画)
3.3
ご存知あの「黄色いクマさん」がもしも超怖い存在として現れたら。トンデモ設定で贈るスラッシャーホラー映画。

「Winnie-the-Pooh」ってそもそも児童文学が原作だったんだねーと今更ながら知る。今作はひとまずB級ホラーとしてちょい半笑いで見るべき内容、と初っ端から言っておこうかな。とは言ってもギャグと取るかはこっち次第で、作風としてはわりと真面目。冒頭から語られる、言うなれば『プーと大人になった僕』とは真逆の変な世界線、「100エーカーの森」で起きてしまう出来事。そこから年月を経て成長、でなくサイコパス及びシリアルキラーへと変貌を遂げたジェイソン、じゃなかった我らがプー。まず殺し描写がしっかりグロくてエグい。そんで巻き込まれる人物たちがほぼ女性、そして全員美女、ということでちょいエロのおまけ付き。女優たちもいい叫びっぷり死にっぷり。そんな感じで登場人物たちのあからさまな死亡フラグの立ち方、いい意味でわかりやすい展開というのも楽しめるところ。なんやかんやどう話が転んでいくのか、どこへ行き着くのか、その興味でスルスルッと見れてしまうはず。グロいのが苦手でなければねっと。

本当は可愛らしいプーを恐怖のネタにするという元々の設定のおもしろさはあるものの、ジャンルとしてはそんなに変化球はない印象。この手のジャンルはそこまで見てきてないし、本家プーにも全然思い入れがないもんで、個人的にはフツーに楽しめた。ハラハラドキドキしつつも、怖さとかでなく描写にビビるなどして見入ってしまった。まぁプーとピグレットが「キモ動物マスクを被った大男」にしか見えないのがちょっと残念かな、もう少し違うキモさが欲しかった。恐らく低予算が故に、そこは仕方ないか。結末もちょい呆気ない。なんだか続編作りたそうな終わらせ方やめてよねっと。
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