このレビューはネタバレを含みます
福田村事件を観ました
思っていたよりもフラットな視点で描かれていたように感じましたしオウムや佐村河内守など世間やマスコミを含めた集団が暴走して声を潰されてしまった人々を追った森達也監督らしい作品だと思います
ただ、単純に映像作品として映画が下手だなぁ…😅
前半に描いた人々の話が後半にあんまり絡んでこなかったのがなぁ…
東出昌大の演じる船頭の不倫の話は本当にこの題材で必要だったのでしょうか？
また東京の話も入れたかったのはわかりますが映像としての切り替えもなく福田村と離れたことを示さなかったのも悪手に感じました
極め付けは終盤で大きな事件の際に太鼓がドンドコ鳴り始めた時は「正気か？」と頭を抱えました
映像そのものに力がないのは低予算だからと理解してもこの演出は全く合っておらず映画としての虚構性を高めてしまい没入感を阻害した印象です
伝えたい歴史や思想があるのはわかりますしそれも大事だと思いますが先行しすぎて映画としてのまとまりがなくテンポ感などが悪いのが気になりましたね…
森監督の初の劇映画ということでは酷評ではないですしむしろ良くやっている方かもしれませんが疑問はある作品でした
